W3CとWHATWGの違いについて
2022.03.11
初めてWEBの勉強をされる方には聞き馴染みがないかもしれませんが、WEBの世界には『W3C(World Wide Web Consortium)』という組織と、『WHATWG(Web Hypertext Application Technology Work Group)』という組織があります。
いずれもHTMLやCSSの規格を策定している組織なのですが、一悶着あって今ではWHATWGという組織がHTMLのルールを決めています。
HTMLやCSSを勉強するにあたり、予備知識として知っておく必要がある事柄なので、ここで詳しく解説していきたいと思います。
W3Cとは?
まずは、W3C(ダブリュースリーシー)という組織について解説していきます。
W3Cは、1994年10月1日に設立し、WEBページを標準化することを目的に立ち上げられました。
HTMLやCSSの規格を策定している組織であり、この規格に準拠してWEBサイトの構築を進めることを「WEB標準(Web Standard)」と呼んでいます。
W3Cでは、HTMLのバージョンアップがいくつか行われ、2014年10月にHTML5が勧告されました。
W3Cは本来、XHTMLという規格を推進していましたが、WEB業界の実態に促していないなどの反発があり、最終的にHTML5に落ち着きました。
WHATWGとは?
前述のように、W3Cの動きに反発する業界が増えていき、AppleやMozilla、Opera Softwareらがメンバーとなり、WHATWG(ワットダブリュージー)が設立されました。
W3CのXHTMLに対して、WHATWGはHTML5を推し進めていました。
結果として、W3Cが折れる形でHTML5がW3Cから勧告され、標準化が進められました。
しかし、2019年にはW3CがHTMLの標準策定から撤退し、WHATWGが標準化を行い、2021年1月29日に【HTML Living Standard】が勧告されました。
まとめ
HTMLには、昔から色々と紆余曲折があって、話すと長くなるのですが、2022年3月現在では、WHATWGが勧告した「HTML Living Standard」が唯一のWEB標準となっています。
これからWEBの勉強を始める方は、ぜひともこのWEB標準に準拠したコーディングを身につけていただきたいと思います。