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WEB業界は広告業界!?WEB制作現場でよく使われる専門用語

2022.05.14

WEB業界は広告業界!?WEB制作現場でよく使われる専門用語

WEB業界は、よく建設業に例えられることがあります。

WEBサイトを構築する工程は、家を建てる工程とよく似ていて、

  • 設計
  • デザイン
  • 土地(サーバー)確保
  • 土台・骨組み作り(HTMLコーディング)
  • 内装・外装(CSSコーディング)
  • 電気ガス水道など設置(JSプログラミングなど)

のような流れになっていたりします。

そして、もうひとつ言われていることが、WEB業界は、広告業であるということです。

一般的な広告業は、テレビやラジオ、紙媒体などを通して広告を打っていくのですが、現在ではネット環境も利用して広告を打っていくのが一般的になっています。

広告バナーやYouTubeのCM広告は、言わずもがなですが、WEBサイト(ホームページ)やブログ、SNSも一種の広告媒体と見ることができます。

WEBサイトは、自社の企業やサービス、商品を宣伝するための広告であるということを改めて理解しておく必要があります。

そこで今回は、WEB業界でよく使われている専門用語についてご紹介していきたいと思います。

当スクールのレッスンでは、極力専門用語を使わないように心がけていますが、実際に制作現場に出た時には知っておかなればいけないものも含まれると思うので、参考にしていただければ幸いです。

また、ここで紹介した用語以外にも日常的に使われている用語もあると思いますので、分からない用語があったら調べてみたり、思い切って諸先輩方に聞いてみて下さい。

WEB業界と広告業界で共通している専門用語

ここでは、一般的な広告業界とWEB業界で共通して使われている専門用語についてご紹介していきます。

エビデンス(evidence)

日本語に訳すと、証拠、物証、証明などになり、最近色々なところで耳にするようになりました。

「その情報について、エビデンスを示せ。」と言われたりします。

オフレコ(off the record)

日本語に訳すと、記録外、記録に残さないという意味になります。

打ち合わせの中で、議事録に残さない内容として、「これは、オフレコでお願いします。」と言ったりします。

オリエン(orientation)

オリエンテーションの略で、仕事の内容について指針や方向性を決めることを指します。

グロス(gross)

元々の意味は、12ダース(1ダースは12個)を指しているのですがそこから転じて、「総合」「まとめて」「一括り」という意味になります。

「細かい数字はいいから、グロスで出しておいて!」と言われたりします。

刺さる

人の心に響くとか、影響を与えるというニュアンスの意味として使われます。

「その文章では、全然刺さらないわ!」とダメ出しを食らったりします。

ティザー(teaser)

英語の意味としては、焦らす、意地悪をするという意味になっていますが、そこから転じて、情報を小出しにして興味を惹かせる手法を指しています。

「◯月◯日 ◯時公開!」とか、「◯月◯日 ◯時発表予定!」などと煽った広告を見たことがあると思います。

WEB業界では、ティザーサイトを作成して情報解禁前の予告を打ったりします。

なるはや

最近では、どの業界でも使われる言葉になっていますが、個人的には一番聞きたくない言葉です。

「なるべく早く」という言葉の略ですが、仕事の納期について、「この仕事、なるはやでお願いします。」と言われたりします。

具体的な納期が曖昧な状態で、仕事を急かされるので、これを言われたら「具体的にいつまでですか?」と聞き返したくなります。

走らせる

プロジェクト(仕事)のスケジュールを進めることを言います。

「A案件とB案件、同時に走らせて!」と無茶を言われることもしばしば…

バジェット

予算という意味ですが、特に概算予算を指すことが多いようです。

「この案件を受けるかどうかは、バジェット次第ですね。」

バッファ

日本語に訳すと、緩衝という意味になりますが、余白とか余裕という意味で使われたりします。

「このスケジュール、3日ほどバッファを取ってます。」と言ったりします。

フィックス(fix)

固定する、定着する、といった意味の言葉になります。

CSSでも、position: fixed;と使われているので、意味として理解されている方もいると思います。

そこから転じて、作業・業務を固定する(これ以上変更しない)、つまり完了させるという意味になります。

「このプロジェクトはフィックスしたので、請求書発行して下さい。」

ペライチ

紙媒体の広告では、A4用紙サイズ1枚(ペラ紙1枚)の広告みたいな場合に使われます。

WEB業界では、LP(ランディング・ページ)のような1ページのみのサイトに使われる言葉です。

ほぼほぼ

「ほぼ」という言葉を重ねた言葉ですが、強調する場合とぼかす場合があります。

「ほぼほぼ完成しています。」「ほぼほぼOKです。」と言ったりしますが、数値としては9割以上として解釈されます。

マター(matter)

日本語に訳すと、事案、案件という意味になります。

「この案件は、◯◯さんマターで進めて下さい。」と言われたりします。

意味としては、◯◯さんが中心となって進めて下さい、というある意味丸投げされる魔法の言葉です。

巻き取る

言葉そのものの意味になりますが、「その案件、こっちで巻き取って!」と仕事や業務を引き受ける時に使われます。

別案件を抱えている時に、上司からこの言葉を言われるとリスケして、同時に走らせることになります。

リスケ(reschedule)

リスケジュールの略で、スケジュールを再調整することを指します。

できるだけそのようなことはしたくないのですが、突発的なトラブルが発生したり、納期に間に合わなくなってしまった時に、リスケが必要になります。

リマインド(remind)

思い出させるという意味になります。

言葉の通り、約束や予定を相手に忘れさせないために、「こちら、リマインドになります。◯月◯日◯時より打ち合わせのため会議室確保お願いします。」と使ったりします。

WEB業界特有の専門用語

ここでは、WEB業界特有の専門用語についてご紹介していきます。

用語によっては、他の業界でも使われることがあるので、覚えておいて損はないと思います。

インプレッション(impression)

印象、感想、といった意味の英単語です。

インプレッション数という指標として扱われますが、ブラウザに表示された回数を表しています。

エンゲージメント(engagement)

英単語の意味としては、婚約、雇用、縁組といった意味になります。

そこから、人と人(物)をつなぐといった意味で使われるようになって、WEB業界では、WEBサイトと人がつながることを指しています。

例えば、Twitterでは1つのツイートに対して、クリック数、リツート数、フォロー数、いいね数などをインプレッション数で割って、エンゲージメント率というものを算出しています。

CPC(Cost Per Click)

クリック単価と呼ばれる指標になります。

クリック課金型広告の場合に使われる言葉で、その広告が1回クリックされるとどれくらいの広告費用がかかるかという指標を表します。

似たような指標に、「CPM(Cost Per Mill)」というものがあり、これは広告が1,000回表示された時の広告費用を表しています。

CTR(Click Through Rate)

クリックスルー率、クリック率と言われる指標です。

SEO対策でよく出てくる言葉ですが、例えばGoogle検索結果に表示された回数に対して、どれだけクリックされたかを表したりします。

CVR(ConVersion Rate)

日本語では、「コンバージョン率」と言います。

コンバージョンとは、目標達成とも言い、WEBサイト上で目標とする売上金額やページビュー数、目標ページ到達などを表します。

そのサイト内で、どれだけ目標が達成できたかをCVR(コンバージョン率)で表します。

ユニークユーザー(Unique User)

ユニークユーザー数とも言い、一意的なユーザー数を指します。

あるユーザーがWEBサイトを3回見た場合、アクセス数は3回になりますが、ユニークユーザー数は1人とカウントされます。

リスティング(listing)

リスティング広告、検索連動型広告とも言われます。

GoogleやYahoo!の検索結果に、該当するキーワードに関連づけて広告を表示させる方法です。

何かしらを検索すると、検索結果の最初と最後に検索結果と同じような形で広告が表示されるのを見たことがあると思います。

リーチ(reach)

一言で言い表すと、「ある広告を見た人数」ということになります。

ユニークユーザー数と合わせて用いられる指標になります。

リターゲティング(retargeting)

リターゲティング広告とも言い、一度WEBサイトに訪れたユーザーに対して、再び同じ広告を他のWEBサイトでも表示させる広告方法になります。

いくつものサイトで何度も同じ広告が表示されるのは、このためです。

リマーケティング(remarketing)

リマーケティング広告とも言います。

基本的には、リターゲティング広告と同じ意味になりますが、Google広告の場合は「リマーケティング」、Yahoo広告やInstagram広告などでは「リターゲティング」と呼びます。

デザイン業界で共通している専門用語

WEB業界は、デザイン業界とも共通している専門用語があります。

もちろん、広告業界もデザイン業界も共通しているので、どちらにも共通している用語をまとめてみました。

カンプ(design comp)

デザインカンプとも言いますが、いわゆる完成見本のことを指します。

WEB制作では、デザイン段階での全体イメージを作成した完成見本になります。

モックアップと同義で扱われることもありますが、狭義ではモックアップが試作品、デザインカンプが完成見本という意味なので、微妙に違います。

シズル感

「sizzle」という英単語に由来する言葉ですが、焼肉や揚げ物がジュージューを音を立てる様子から来ています。

そこから、美味しさ、雰囲気、臨場感を指す言葉として使われています。

「この料理、もう少しシズル感を出して!」と言われたら、もう少し美味しそうに表現して欲しいという意味になります。

タイポ(typography)

正式にはタイポグラフィと言い、デザイン手法のひとつで文字・テキストをデザインして読みやすくする方法になります。

WEBデザインの世界でも、文字や文章の見た目を整えて読みやすいフォントを使ってレイアウトしたり、文字を目立つようにデザインしたりします。

トンマナ(tone and manner)

トーン&マナーを省略した用語になります。

デザインコンセプトに統一感を持たせることを指します。

WEBデザインをする上で、どのような企業イメージなのか、ターゲットはどこなのか、商品やサービスのイメージはどうかなど、利用者に与える印象を統一させることが重要になります。

「トンマナを合わせて下さい。」と言われたら、全体のデザインイメージに統一感が無いということなので、見直す必要があるので注意しましょう。

モック(mock up)

モックアップとも言い、工業製品のデザイン段階で試作品を作成するのですが、それをモックアップと言います。

WEB制作の現場でも、試作段階のデザインをモックアップと言いますが、デザインカンプとも言ったりします。

ワイヤー(wire frame)

ワイヤーフレームを略した用語です。

ワイヤーフレームとは、WEBデザインを起こす前の設計図のようなもので、大まかな枠組み(フレーム)を決める作業またはその成果物を指します。

デザイン的要素は極力入れずに、全体の大枠をつかんでどのような役割のページなのかが分かるようにしたものになります。

まとめ

WEB業界、広告業界、デザイン業界、それぞれに独自の専門用語があり、共通して使われている用語もあったりします。

普段の日常会話では使わないような言葉は、なかなか覚えられないものもあるのですが、その業界に足を踏み入れると、知っていて当然と思われることもあるので、ある程度理解しておくと仕事がスムーズに進められるかもしれません。

当スクールのレッスンでは、あまり専門用語は使わないようにしていますが、必要な場面では用語の説明もしたりするので、レッスンの中で分からないことがあれば、気軽にどんどん聞いてみて下さい。